プラセンタってそもそもなに?
プラセンタとは胎盤のことで、そこから抽出したプラセンタエキスは美容品として広く使われている成分になります。最近はサプリなどでプラセンタを飲用している人も多いですよね。
今回はこのプラセンタについて基礎的な知識を詳しく解説していきますので、プラセンタについて全く知らないという人や、なんとなく知っている人は是非読んでくださいね。
■プラセンタ(胎盤)の役割
例えば人の胎盤では具体的には胎児の各種臓器の代わりをしていて、母親からの栄養分と酸素を胎児に運び、逆に胎児の排泄物を受け取ります。プラセンタは「母体」と「胎児」を結ぶ大切な役割を担っているのです。
そして胎盤と胎児といえば切っても切り離せない関係で、10ヵ月で約3キロの胎児が育ち無事出産できるという生命の不思議も、胎盤のおかげであると言っても過言ではないでしょう。
また栄養成分としても豊富なことで知られており、アミノ酸、ビタミン、糖質、脂質、ミネラル、酵素など体の形成と維持に必要不可欠な成分がしっかりと含まれているのです。女性にしかない胎盤は、まさに女性にしかできない大切な役割を担っているのですから、胎盤にはこれほどの多くの栄養素があったとしても、まったく不思議じゃないですよね。プラセンタとはまさに栄養成分の宝庫である存在だともいえるでしょう。
■プラセンタを美容品として使うには?
胎盤からプラセンタとして利用するには、様々な工程を経る必要があります。胎盤をぎゅ~っと絞ったらすぐにプラセンタが出てくると言うわけではありません。
プラセンタを抽出するには、それ相応の機材と徹底した衛生管理が必要になるためプラセンタの加工や抽出にはお金がかかります。
プラセンタが高級美容品として扱われることが多くなっているのはこういう理由からなのかもしれません。
また、プラセンタはヒトの胎盤から抽出したものは医療用として利用され、馬や豚、魚、植物由来のプラセンタは化粧品やサプリメントとして加工されるケースが多いです。こんなに種類が豊富で、自分の用途にあったものを選択できるというのはとても魅力的ですよね。
■長年愛されるプラセンタの歴史とは
プラセンタという名前をよく耳にするようになったのは数年前からで、割と最近に登場した成分というイメージをお持ちではないですか?
しかし実はプラセンタの歴史は想像以上に長く、はるか昔から色々な国で用いられてきました。
なんと記録に残っているのは紀元前400年頃の古代ギリシャ。医学を原始的な迷信や呪術から切り離し、臨床と観察を重んじる科学へと発展させた「医学の父」とも呼ばれるヒポクラテスがプラセンタを初めて使ったのではないかと言われています。
中国でも「紫河車(しかしゃ)」と呼ばれており、秦の始皇帝が不老長寿の噂を聞きつけて使っていたとも言われています。ちなみに、この「紫河車」という名前は「帝王」や「魂の象徴」を意味しているそうです。
日本でもプラセンタを使用していた記録があり、江戸時代に加賀藩前田家の中屋彦左衛門が、混元丹というプラセンタ入りのものを作っていたとされています。混元は「胎盤」で「丹」は赤いことを指します。この混元丹はとても評判が良く、明治に入っても人気は衰えなかったそうです。
有名人が愛用していた話で言うと、クレオパトラや楊貴妃、マリー・アントワネット、近代ではマリリン・モンローやオードリー・ヘップバーンもプラセンタを美容・健康維持目的で使っていたとか。
昔の人たちはプラセンタの魅力が科学的に分かる前から、プラセンタに含まれるたくさんの栄養などを知らず知らずのうちに取り入れていたのでしょうね。